投資歴17年・自己破産を経て再起へ|2008年から2026年の全記録
2008年に株式投資を始めてから2024年の自己破産まで、17年間の投資人生を振り返ります。
コロナ相場で+116万円の含み益を出しながら、なぜ破産に至ったのか。
時代背景とともに、全部リアルに記録しておきます。
はじめに
このブログを読んでいる方の中には「自己破産した人間がなぜ投資ブログをやっているのか」と思う方もいると思います。
その答えは単純で、投資の技術的な失敗ではなかったからです。
銘柄選びは悪くなかった。問題はメンタルと生活管理でした。
この記事では、17年間の投資人生を時代背景とともに振り返りながら、何がうまくいって何がうまくいかなかったかを記録しておきます。
第1章:始まりと喪失(〜2008年)
父の他界
高校1年生のとき、父が他界しました。
突然の喪失でしたが、この経験が後の「お金に対する考え方」に影響を与えたと思っています。「安定した収入だけでは足りない」「お金は自分で増やさなければ」という意識が、どこかで芽生えていました。
2008年:投資開始
ITエンジニアとして働きながら、2008年に株式投資を始めました。
ちょうどリーマンショックの年です。世界中の市場が崩壊する中で投資を始めるという、今思えばなかなか特殊なスタートでした。ただこの経験が「暴落は買い場」という感覚を身につけるきっかけになりました。たぶんw
第1.5章:ETF・ガンホー・震災・そして伝説の逃し損(2008年〜2013年)
ETFからスタート
2008年当時、元手がほとんどなかったのでETFからのスタートでした。
3万〜5万円で買えるものを探していたら、スカパー(9412)が単元で買えることに気づいて個別株にも手を出し始めました。「安い銘柄から始める」という、今のS株スタイルと実は変わらない発想です。
ただ、当時はS株の存在は知りませんでした。
ETFの中身を分解してガンホーを発見
ETFを保有しながら「このETF、何が入ってるんだろう」と中身を調べていたらガンホー(3765)を発見しました。
当時のガンホーは知る人ぞ知る銘柄。株価は30万円前後でした。「面白そうだ」と思って保有していましたが…
2011年3月11日:東日本大震災
東日本大震災が発生しました。
市場は大混乱。資産が吹き飛び、メンタルも崩壊。一時退場を余儀なくされました。
この時点でガンホーも手放しています。株価は約30万円前後でした。
2012年2月:パズドラリリース
退場している間に、世界が変わっていました。
2012年2月、ガンホーがパズル&ドラゴンズ(パズドラ)をリリース。
これが空前絶後の大ヒット。ガンホーの株価は爆上がりしました。
「あの時手放さなければ…」
震災で退場→復帰したらパズドラブームが終わっていた。
これが私の投資人生における「惜しかった銘柄シリーズ」第1号です。
後に同じパターンをワークマン(959円→4,000円超)でも繰り返すことになるのですが、それはまた別の話ですw
2013年:市場復帰
ガンホーショック(2013年5月の急落)が落ち着いた頃に市場に復帰。
「次こそは持ち続けるぞ」という決意を胸に、新たな戦略を模索し始めました。
第2章:戦略の確立(2014年〜2015年)
S株レーダー×信用取引という二段構え
2014年頃から、独自の投資スタイルが確立されてきました。
STEP1:SBI証券のS株(単元未満株)で大量の銘柄を少額ずつ購入。100銘柄以上を1株ずつ保有し、損益・値動きをリアルタイムで監視するレーダーとして活用。
STEP2:S株でのパフォーマンスを見ながら、好調な銘柄を信用取引100株単位でガンと張る。
2015年3月時点では現物の含み益が+19.73%と好調でした。銘柄選びの感度という意味では、この戦略は間違っていなかったと今でも思っています。
ただし問題はSTEP3でした。
信用取引のリスク管理ができていなかった。含み益が出ると調子に乗って拡大し、損切りができない。この悪癖が後の破綻につながっていきます。
第3章:狂乱の時代(2016年〜2019年)
時代背景
2016年はトランプ大統領誕生・日銀マイナス金利導入と相場が乱高下した時期です。2017年はビットコインバブル、2018年は米中貿易摩擦と、相場は荒れ続けました。
遊興費とアプリ課金の加速
この時期、投資の含み益と並行して遊興費とアプリ課金が加速していきました。
2016年頃から遊興費がかさみ始め、2019年にはスマホゲームへの課金も本格化。相場が荒れるほどストレスがたまり、ストレス発散のために使う、という悪循環が始まっていました。
2019年にはドラクエウォークがリリースされ、課金がさらに加速。ゲームの中では「強いキャラ」を持てても、現実の資産は着実に減っていきました。
投資で稼いで、遊興費と課金で溶かす。
この時期の自分を一言で表すとこうなります。
第4章:コロナ相場の光と影(2020年)
2020年3月:コロナ暴落
新型コロナウイルスの感染拡大で、日経平均が2020年3月に約16,000円台まで急落しました。
この暴落を見て、かつてリーマンショックで培った?「暴落は買い場」という感覚が発動。現金600万円に借入200万円を加えた約800万円で信用取引全力買いに踏み切りました。
2020年9月:含み益+116万円の絶頂期
コロナ回復相場が想定以上に速く、ポートフォリオは急速に回復・拡大しました。

2020年9月16日時点
- 現物評価額:約267万円
- 現物含み益:+94万3千円(+54.48%)
- 信用建代金:約1,432万円
- 総合含み益:+116万8千円(+7.27%)
現物だけで+54%という驚異的なパフォーマンスでした。
ここで利確していれば、人生は変わっていたかもしれません。
2020年9月時点のポートフォリオ銘柄考察
現物 上位5銘柄
1位:ユーザベース(3966)+205,800円(+136.56%)
経済情報プラットフォーム「SPEEDA」とソーシャル経済メディア「NewsPicks」を運営する企業です。コロナ禍で正確な情報を求める需要が急拡大し、株価は4,000円超まで上昇しました。
当時1,507円で取得して3,565円まで上昇。完璧な選球眼でした。
2位:弁護士ドットコム(6027)+567,000円(+135.00%)
電子契約サービス「クラウドサイン」がコロナ禍のリモートワーク普及で需要急拡大。株価はコロナ禍に1万5,880円の高値をつけました。
4,200円取得で9,870円まで上がって+567,000円。これも完璧な選球眼でした。
こちらもコロナバブルの典型例で、高値から現在は80%近く下落。「コロナバブルはいつか終わる」という当たり前のことを改めて学んだ銘柄です。
3位:ベネ・ワン(2412)+106,500円(+72.30%)
福利厚生サービスの会社です。コロナ禍でリモートワークが普及し、福利厚生のデジタル化需要が高まりました。「在宅勤務でも使える福利厚生」というニーズにマッチした形です。
4位:コムチュア(3844)+58,600円(+29.20%)
ITコンサルティング・クラウド導入支援の会社です。コロナ禍でDX推進・クラウド移行の需要が急増。中小企業のクラウド化を支援する事業が追い風を受けました。
5位:フィスコ(3807)+2,200円(+18.33%)
金融情報サービスの会社です。コロナ相場で個人投資家が急増し、金融情報への需要が高まりました。
信用 上位5銘柄
1位:ユーザベース(3966)+89,615円(+33.58%)
現物でも保有していた銘柄を信用でも100株建てていました。現物+信用で合計約29万5千円の含み益という当時の主力銘柄でした。
2位:ミクシィ(2121)+28,569円(+11.99%)
SNS「mixi」からモンスターストライクで復活した会社。コロナ禍で自宅ゲーム需要が増加し株価が上昇しました。ゲーム課金勢として親近感があった銘柄ですw
3位:コムチュア(3844)+25,023円(+10.68%)
現物でも保有していた銘柄を信用でも建てていました。DX需要の高まりを確信していた銘柄です。
4位:セントラルSP(4801)+23,355円(+10.30%)
スポーツクラブ運営の会社です。コロナで一時打撃を受けたものの、回復期待で買われた銘柄です。
5位:コロワイド(7616)+16,593円(+9.94%)
外食チェーン大手(牛角・かっぱ寿司・大戸屋など)。コロナで一時大打撃を受けたものの、2026年3月期の連結最終利益は前の期比78.8%増に拡大、2027年3月期も前期比19.6%増に伸びる見通しで6期連続増収と現在は完全復活しています。
カテゴリ別考察
📱 IT・SaaS系(コロナの勝ち組)
ユーザベース・弁護士ドットコム・TIS・フィスコ
コロナ禍で最も恩恵を受けたカテゴリです。リモートワーク・DX推進・情報需要の高まりが追い風となりました。ただし「コロナバブル→急落」というパターンも多く、利確のタイミングが命でした。
✈️ 旅行・航空系(コロナの負け組→逆張り)
JAL・ANA
コロナで最も打撃を受けた業種のひとつです。2020年9月時点ではJAL+10,189円と含み益が出ていましたが、これは「暴落からの反発局面」を捉えた逆張りでした。ANAは2020年から2021年にかけて1兆円の借入を行い、株価はコロナ前を大きく下回る水準が続きました。逆張りで入った判断自体は悪くなかったですが、その後の回復には時間がかかりました。
🍽️ 外食系(コロナの負け組→逆張り)
コロワイド・ハイデイ日高・すかいらーくHD
外食業界もコロナで大打撃を受けたカテゴリです。ただし逆張りで入ったこれらの銘柄は、現在は完全復活しています。ハイデイ日高の2026年2月期決算は売上高622億円(前期比11.9%増)・営業利益65億円(同19.4%増)と過去最高を更新。当時の逆張りは正しかった。ただし利確できなかったことが問題でした。
💊 医薬品・ヘルスケア系
富士フイルム・資生堂・小泉薬
コロナ禍でヘルスケア需要が高まりました。富士フイルムはアビガンの製造企業として注目を集め、一時株価が急騰する場面もありました。
🏭 製造・素材系
太平洋セメ・オムロン・パイロットHD
製造業は一時落ち込みましたが、コロナ回復とともに業績が回復。オムロンは工場自動化(FA)需要が回復し、2020年9月時点では+14,409円(+1.74%)と小幅プラスでした。
なぜ利確できなかったのか
理由は3つあります。
- 「まだ上がる」という欲:+116万円でも「もっと増やせる」と思っていた
- 生活費への流用:含み益が出ると「余裕がある」と錯覚して遊興費・課金に使い続けた
- 信用取引の維持:建玉を維持するために現金が必要で、含み益を現金化する余裕がなかった
銘柄選びの能力はあった。でも欲とメンタルのコントロールができなかった。
第5章:崩壊と決断(2021年〜2024年)
相場の転換
2021年以降、コロナバブルが終焉に向かい始めました。2022年のロシアのウクライナ侵攻・米国の急激な利上げで相場が大きく下落。信用取引のポジションが重くのしかかってきました。
含み益が含み損に転じ、追証が発生し、それを補うための借入が増え、返済のために借り入れるという自転車操業が始まりました。
2024年6月:母の他界
自転車操業を続けながら「母にだけは心配をかけたくない」という思いで、借金問題を抱え込み続けていました。
2024年6月、母が他界しました。
母の死をきっかけに、人生を見つめ直しました。「このまま誰にも言えないまま死ぬより、全部清算してやり直す方がいい」という決断をしたのがこの時期です。
2024年9月:自己破産申立
同年9月より自己破産申立の準備を開始。手続きは管財事件として進行しました。
- 一部申告漏れ
- 書類収集の長期化
- 管財人対応
- 岩手の不動産問題
など、決して順調ではない手続きでしたが、最終的に全情報を開示し裁量免責による免責許可を受けました。
第6章:再起動(2025年〜現在)
免責許可後の現在
免責許可を受けてから、少しずつ生活を立て直しています。
現在進行中のこと
- 家計管理・生活再建
- 岩手の土地・実家問題の整理
- 墓じまいの準備
- 父と母の眠る墓の整理
やることは山積みですが、ひとつずつ片付けています。
2026年5月:S株で再起動
そして2026年5月、株式投資を再開しました。
今回は信用取引なし・現物のみ・S株で月1万円のドルコスト平均法という、過去とは真逆のスタイルです。
AIと一緒に銘柄選びの理由を言語化しながら、感情で動かない仕組みを作る。このブログはその記録です。
17年間で学んだこと
うまくいったこと
- S株レーダーによる銘柄選定の仕組み
- 分散投資の考え方
- 「生活に近くて理解できる会社に投資する」という方針
うまくいかなかったこと
- 信用取引のリスク管理
- 含み益が出たときのメンタルコントロール
- 投資資金と生活費の分離
銘柄を選ぶ目はあった。でも欲と感情をコントロールできなかった。
今回は同じ轍を踏まないために、全部記録しています。
おわりに
父を高校1年で亡くし、母を2024年に亡くし、自己破産も経験した。
それでも今こうして再起動できているのは、妻と娘がいるからだと思っています。
「詰んだように見えても、人はやり直せる」
それを証明するための記録を、このブログに残していきます。
※本記事は個人の投資記録です。特定銘柄の購入を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。

