現引・現渡し・繋ぎ売り・逆日歩・信用残とは?信用取引で失敗した経験者がわかりやすく解説

現引・現渡し・繋ぎ売り・逆日歩・信用残とは?信用取引で失敗した経験者がわかりやすく解説 投資基礎知識

現引・現渡し・繋ぎ売り・逆日歩・信用残とは?信用取引で失敗した経験者がわかりやすく解説

この記事は筆者個人の体験談・学習記録です。
投資判断はご自身の責任でお願いします。


最初に言っておきます

この記事は信用取引をおすすめするものではありません。

そもそも書いている本人が、追証をやらかして信用口座を凍結されています。

さらに自己破産で信用がないのでw、凍結解除どころか新しく信用口座を作る気もありません。

あの信用口座には永久に眠っていてもらう予定ですw

そんな人間が書いた「信用取引用語の解説記事」ですw。反面教師として読んでいただければ幸いです。


本編・はじめに

信用取引には独特の用語がたくさん出てきます。

現引・現渡し・繋ぎ売り・逆日歩・信用残。

証券会社のサイトや投資本には「制度の説明」は書いてありますが、「実際にどういう場面で使うのか」はあまり書いていません。

この記事では、実際に信用取引をやり込んで(そして最終的に自己破産した)経験者として、リアルな使い方を交えて解説します。


現引(げんびき)とは

信用買いで建てたポジションを、現金を払って現物株に切り替える操作です。

わかりやすく言うと、

信用買い(借りて買った状態)
↓ 現金を払う
現物株(自分のものになった状態)

という変換です。

いつ使うのか

① 調子が良い銘柄を手放したくない時

信用買いには返済期限があります。「この銘柄、まだ上がりそうだから持ち続けたい」という時に現引することで、期限なしの現物株として保有し続けられます。

自分の場合、含み益が出て「まだいけそうだ」と思った銘柄はよく現引していました。

② 追証(おいしょう)がヤバくなってきた時(緊急手段)

これが教科書には載っていないリアルな使い方ですw

信用取引では、相場が急落すると追証(おいしょう・追加証拠金)が発生します。「今すぐ追加でお金を入れてください」という催促です。

追証を回避するために、保有している信用ポジションを現引して現物に切り替えることで、信用枠を解放して追証を先送りにするという使い方をしていました。

ただしこれは根本的な解決にはならず、結局のところ追い詰められていくだけでしたw


現渡し(げんわたし)とは

現物株を証券会社に渡して、信用売りのポジションを決済する操作です。

信用売り(借りて売った状態)
↓ 現物株を渡す
決済完了(現金なしで決済できる)

現引の逆バージョンと考えるとわかりやすいです。

いつ使うのか

株主優待のクロス取引(繋ぎ売り)の決済時に使うことが多いです。詳しくは次のセクションで説明します。


株主優待をもらうための仕組み(権利確定日・権利落ち日)

繋ぎ売りを理解するために、まず株主優待の仕組みを押さえておきます。

権利確定日(けんりかくていび)とは、株主優待や配当を受け取る権利が確定する日です。この日の終値時点で株を保有していると、優待・配当をもらえます。

権利落ち日(けんりおちび)とは、権利確定日の翌営業日です。この日から優待・配当をもらう権利がなくなるため、株を手放す人が増えて株価が下落しやすい傾向があります。

権利確定日(けんりかくていび):この日に株を持っていると優待・配当がもらえる
↓ 翌営業日
権利落ち日(けんりおちび):株価が下落しやすい

クロス取引(繋ぎ売り)をする理由はここにあります。

優待目的で株を買っても、権利落ち日に株価が下落すると優待の価値が吹き飛ぶことがあります。それを防ぐために、現物買いと同時に信用売りでヘッジするわけです。


繋ぎ売り(クロス取引)とは

現物株を保有しながら、同じ銘柄を信用売りする操作です。

現物株を100株保有
↓
同じ銘柄を信用売り100株
↓
株価が上がっても下がっても損益がほぼゼロ

株価の変動リスクをヘッジしながら、株主優待や配当だけを受け取るために使われます。

株主優待クロス取引の流れ

  1. 優待権利確定日の前に現物株を買う
  2. 同時に同じ銘柄を信用売りする
  3. 権利確定日を過ぎたら現渡しで決済
  4. 株価変動のリスクなしで優待だけゲット

自分も実際にやっていました。うまくいくと「タダで優待をもらえる」感覚です。

ただし、逆日歩という罠があります。


信用残(しんようざん)とは

市場全体での信用取引の残高のことです。

  • 信用買い残(しんようかいざん):信用買いの残高合計←まだ売っていない人の量
  • 信用売り残(しんよううりざん):信用売りの残高合計←まだ買い戻していない人の量

なぜ現物投資家にも関係するのか

信用残は現物投資家にとっても重要な指標です。

信用買い残が多い銘柄は、将来的に「売り」が出やすくなります。信用買いはいつか返済(売り)しなければならないからです。

信用売り残が多い銘柄は、将来的に「買い戻し」が発生しやすくなります。これが「踏み上げ」と呼ばれる急騰の原因になることがあります。

つまり、自分は現物しかやっていなくても、他の人の信用取引が自分の保有銘柄の株価に影響を与えるわけです。S株で現物投資をしている自分にとっても、信用残は参考にする指標のひとつです。

信用残と逆日歩の関係

信用売り残が急増すると、株を借りる需要が供給を上回り逆日歩が発生します。

信用売り残が増える
↓
株を借りる需要が供給を上回る
↓
逆日歩が発生・上昇

繋ぎ売りで人気優待銘柄に信用売りが集中するのも、この信用売り残の急増が原因です。


逆日歩(ぎゃくひぶ)とは

信用売りの需要が高まりすぎた時に発生する追加コストです。

空売りをするには株を借りる必要があります。借りるコストが通常の貸株料(かしかぶりょう)です。

しかし、人気の優待銘柄の権利確定日前などに信用売りが集中すると、株の需要が供給を上回り、「逆日歩」という追加コストが発生します。

逆日歩は事前に金額が読めないのが厄介です。

通常の貸株料(かしかぶりょう)は年率1〜2%程度ですが、逆日歩は極端な場合、1日で数百円〜数千円になることもあります。

クロス取引で逆日歩にやられるパターン

優待目的でクロス取引を実行
↓
人気銘柄に信用売りが集中(信用売り残が急増)
↓
逆日歩が爆発的に上昇
↓
優待の価値より逆日歩の方が高くなる
↓
赤字w

自分は逆日歩で大きくやられた経験はありませんが、周りでよく聞く話でした。クロス取引をやる場合は逆日歩のリスクを必ず確認してください。

逆日歩はどこで確認するのか

逆日歩は取引日の時点では「発生するかどうか」「いくらになるか」は確認できません。翌営業日にならないと確定しないのが厄介なところです。

ただし事前にリスクの高さを確認する方法はあります。

① 日本証券金融(日証金)のサイト

https://www.jsf.co.jp で貸借残高・逆日歩情報を無料で確認できます。「貸株超過」になっている銘柄は逆日歩が発生しやすい状態です。

② 各証券会社の銘柄情報ページ

個別銘柄の「信用・証金」画面で証金残・逆日歩・信用残・日々公表銘柄を確認できます。

⚠️ 危険サインの目安

・貸株超過になっている←逆日歩発生の可能性あり
・信用売り残が急増している←需要過多のサイン
・権利確定日が月曜・祝日明け←土日分が上乗せされる
・人気優待銘柄の権利確定日直前←売りが集中しやすい

土日・祝日を挟むと逆日歩が膨らむ

逆日歩は日割り計算で発生します。

土日・祝日も日数としてカウントされるため、権利確定日が月曜日や祝日明けの場合、土日・祝日分の逆日歩が上乗せされます。

例:権利確定日が月曜日の場合
金曜日分+土曜日分+日曜日分=3日分の逆日歩

人気優待銘柄の権利確定日が連休前後に重なると、逆日歩が通常の数倍になることがあります。クロス取引をする際は、権利確定日の曜日と祝日を必ず確認しておきましょう。


用語まとめ一覧

用語読み方一言で言うと
現引げんびき信用買い→現物に切り替える
現渡しげんわたし現物株→信用売りの決済に使う
繋ぎ売りつなぎうり現物+信用売りで株価変動をヘッジする
逆日歩ぎゃくひぶ信用売りが集中した時の追加コスト
貸株料かしかぶりょう株を借りる費用
追証おいしょう追加証拠金の催促
権利確定日けんりかくていび優待・配当の権利が確定する日
権利落ち日けんりおちび権利確定日の翌営業日
信用買い残しんようかいざん市場全体の信用買いの残高
信用売り残しんよううりざん市場全体の信用売りの残高

結局、信用取引で自己破産したw

現引・現渡し・繋ぎ売りを駆使して、それなりにやり込んでいた自分ですが、最終的には自己破産しました。

「追証がヤバくなったら現引で信用枠を解放する」を繰り返していた結果、借入が膨らんでいったのが主な原因です。

手法の問題ではなく、リスク管理とメンタルコントロールの問題でした。

凍結された信用口座は永久に眠っていてもらう予定ですw


現物投資でも知っておくべき理由

最後に、「信用取引はやらないから関係ない」と思っている方へ。

他の人が行っている信用取引は、自分の保有銘柄や、購入しようとしている銘柄の株価に影響を及ぼします。

信用買い残が多い銘柄は将来的に売り圧力がかかりやすく、信用売り残が多い銘柄は踏み上げによる急騰が起きやすいです。

S株で現物のみの投資をしている自分でも、銘柄を選ぶ際に信用残は参考にしています。

「信用取引はやらないけど、信用残は見る」

これが現物投資家にとっての正しいスタンスだと思っています。


今はS株で信用取引なし

現在はSBI証券のS株(単元未満株)で、信用取引なし・現物のみの投資をしています。

現引も現渡しも繋ぎ売りも、今の自分には必要のない技術です。

ただ、知識として持っておくことは大事なので、この記事に残しておきます。


※本記事は筆者個人の体験談・学習記録です。投資判断はご自身の責任でお願いします。信用取引はリスクが高く、損失が元本を超える可能性があります。

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