10年前のS株ポートフォリオ264万円をガチホしてたら611万円だった件
先日、2014年12月末のSBI証券のスクリーンショットが出てきた。
当時の自分は、S株(単元未満株)で105銘柄を保有していた。評価額は約298万円。信用取引も含めると建代金は541万円。
……で、その後どうなったかというと、信用取引で追証→自己破産という最悪のルートに突入して、全部失った。
あれから11年半。ふと思った。
「あのまま現物だけ持ち続けてたら、今いくらになってたんだろう?」
怖いけど、計算してみた。
当時のポートフォリオ
2014年12月31日時点のSBI証券のスクリーンショットがこちら。



現物だけで105銘柄、評価額は2,977,651円。含み益は+341,474円(+12.95%)。
つまり、実際に突っ込んだ金額(取得額)は2,636,177円。約264万円。
信用取引は23銘柄、建代金5,417,500円で含み損-80,406円。
……改めて見ると、信用で500万以上建ててるのがヤバいよねw 現物300万弱なのに信用が倍近い。そりゃ破綻するわ。
「ガチホしてたらいくら?」の計算方法
やったことはシンプル。
- スクリーンショットから105銘柄の「保有株数」を全部抽出
- Pythonのyfinanceで、各銘柄の「2014年12月31日〜2026年6月19日の株式分割履歴」を取得
- 保有株数 × 分割倍率で「2026年6月時点の株数」を算出
- その株数 × 2026年6月19日の終値で「現在の評価額」を計算
クロちゃん注:yfinanceのticker.splitsで分割履歴を取得し、期間内の分割比率を全部掛け合わせて累積倍率を算出しています。終値はauto_adjust=True(分割調整済み)の値を使用。2026年6月20日は土曜のため、6月19日(金)を採用。
上場廃止でデータが取れなかった銘柄が10銘柄あったので、計算できたのは95銘柄。
初心者向け:株式分割ってなに?
上の説明で「分割倍率」が出てきたので、先に説明しておく。
株式分割とは、1株を2株や3株に分ける仕組み。株価は分割比率に応じて下がるけど、持ってる株数が増えるから、保有資産の総額は変わらない。
でも、分割後に株価が上がれば……株数が増えた分だけ利益も大きくなる。
これが長期保有の大きなメリットのひとつ。何もしなくても、勝手に株数が増えてくれる。
実例で見るとわかりやすい。
日本ライフライン(7575)の場合
| 時期 | イベント | 株数 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2014年12月 | 保有中 | 100株 | 評価額134,500円 |
| 2015年9月 | 1:2分割 | → 200株 | 株数が2倍に |
| 2016年11月 | 1:2分割 | → 400株 | さらに2倍 |
| 2017年12月 | 1:2分割 | → 800株 | さらに2倍 |
| 2026年6月 | 現在 | 800株 | 株価1,286円 × 800株 = 1,028,800円 |
100株が800株になって、評価額は134,500円 → 1,028,800円。
何もしてない。持ってただけ。 これが株式分割のパワー。
ワークマン(7564)の場合
| 時期 | イベント | 株数 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2014年12月 | 保有中 | 8株 | 評価額44,480円 |
| 2016年3月 | 1:2分割 | → 16株 | |
| 2019年3月 | 1:2分割 | → 32株 | |
| 2026年6月 | 現在 | 32株 | 株価6,760円 × 32株 = 216,320円 |
こちらは分割で32株に。ワークマンの爆益は株価そのものが上がったこと。
保有数量ベースのシミュレーション結果
ここからが本題。当時の保有株数に株式分割を反映して、2026年6月19日時点の評価額を計算した。
🏆 含み益TOP10(金額ベース)
| 銘柄 | 当時の数量 | 分割後株数 | 2014年評価額 | 2026年評価額 | 含み損益 | リターン |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 日本ライフライン(7575) | 100株 | →800株 | 134,500円 | 1,028,800円 | +894,300円 | +664.9% |
| ハイデイ日高(7611) | 125株 | →285株 | 471,875円 | 713,085円 | +241,210円 | +51.1% |
| 三井物産(8031) | 25株 | →50株 | 40,538円 | 235,800円 | +195,263円 | +481.7% |
| ワークマン(7564) | 8株 | →32株 | 44,480円 | 216,320円 | +171,840円 | +386.3% |
| CIJ(4326) | 50株 | →100株 | 24,450円 | 174,300円 | +149,850円 | +612.9% |
| アシックス(7936) | 10株 | →40株 | 28,950円 | 174,520円 | +145,570円 | +502.8% |
| 第一三共(4568) | 13株 | →39株 | 21,944円 | 99,119円 | +77,175円 | +351.7% |
| サンリオ(8136) | 7株 | →105株 | 21,000円 | 96,390円 | +75,390円 | +359.0% |
| 塩野義製薬(4507) | 13株 | →39株 | 40,625円 | 108,420円 | +67,795円 | +166.9% |
| 富士フイルムHD(4901) | 10株 | →30株 | 37,010円 | 101,490円 | +64,480円 | +174.2% |
日本ライフラインがぶっちぎりの1位。100株が分割3回で800株になり、含み益+89万円。これ1銘柄だけで全体損益の約4分の1を稼いでる。
三井物産は25株→50株(1:2分割)で、株価自体も大幅上昇。バフェットの日本商社株買いもあって、商社株は軒並み大化けした。伊藤忠も4株→20株(1:5分割)で+615%。
サンリオは分割2回(1:3→1:5)で7株が105株に。15倍の株数になってる。
📈 リターン率TOP10
金額ベースだと保有株数の多い銘柄が有利なので、リターン率でも見てみる。
| 銘柄 | 2014年評価額 | 2026年評価額 | リターン |
|---|---|---|---|
| リクルートHD(6098) | 6,880円 | 65,190円 | +847.5% |
| ソフトバンクG(9984) | 7,210円 | 56,888円 | +689.0% |
| コナミG(9766) | 8,880円 | 69,720円 | +685.1% |
| 日本ライフライン(7575) | 134,500円 | 1,028,800円 | +664.9% |
| 物語コーポ(3097) | 7,500円 | 55,680円 | +642.4% |
| 伊藤忠(8001) | 5,168円 | 36,950円 | +615.0% |
| CIJ(4326) | 24,450円 | 174,300円 | +612.9% |
| 丸紅(8002) | 5,073円 | 34,265円 | +575.5% |
| ソニーG(6758) | 7,418円 | 47,100円 | +535.0% |
| アシックス(7936) | 28,950円 | 174,520円 | +502.8% |
リクルートHDが+847%で圧勝。2株しか持ってなかったけど、6,880円が65,190円に。
商社が3銘柄(伊藤忠、丸紅、三井物産)もランクイン。2014年当時は「商社株なんて地味」と思ってたけど、めちゃくちゃ化けた。
💀 含み損TOP10(金額ベース)
| 銘柄 | 当時の数量 | 分割後株数 | 2014年評価額 | 2026年評価額 | 含み損益 | リターン |
|---|---|---|---|---|---|---|
| カルビー(2229) | 25株 | →25株 | 104,375円 | 69,938円 | -34,438円 | -33.0% |
| ひらまつ(2764) | 50株 | →50株 | 32,500円 | 6,950円 | -25,550円 | -78.6% |
| COOKPAD(2193) | 5株 | →15株 | 20,750円 | 1,740円 | -19,010円 | -91.6% |
| アトム(7412) | 40株 | →40株 | 31,160円 | 14,480円 | -16,680円 | -53.5% |
| 日本光電(6849) | 20株 | →80株 | 119,600円 | 110,840円 | -8,760円 | -7.3% |
| ユニバーサルエンタ(6425) | 5株 | →5株 | 9,000円 | 3,150円 | -5,850円 | -65.0% |
| エイチーム(3662) | 1株 | →2株 | 5,000円 | 1,848円 | -3,152円 | -63.0% |
| ユニ・チャーム(8113) | 20株 | →60株 | 58,240円 | 55,728円 | -2,512円 | -4.3% |
| ユニプレス(5949) | 3株 | →3株 | 5,946円 | 3,615円 | -2,331円 | -39.2% |
| ガンホー(3765) | 10株 | →1株 | 4,410円 | 2,171円 | -2,239円 | -50.8% |
COOKPAD、-91.6%。3分割で15株に増えたのに、株価が116円まで暴落。分割で株数が増えても、株価が死んだら意味がない。
ただし、マイナスは95銘柄中15銘柄。しかも金額ベースで最大でもカルビーの-34,438円。日本ライフライン1銘柄の含み益(+89万円)で26回分の最大損失を吸収できるレベル。
分散投資は偉い。
👻 10年の間に消えた銘柄たち
yfinanceでデータが取得できなかった銘柄が10銘柄あった。いずれも上場廃止になっている(または持株会社化でコードが変わった)銘柄。
| 証券コード | 銘柄名 | 当時の評価額 | 何が起きたか |
|---|---|---|---|
| 2412 | ベネフィット・ワン | 6,500円 | 2024年MBOにより上場廃止 |
| 8332 | 横浜銀行 | 5,916円 | 2016年コンコルディアFG(7186)設立で上場廃止 |
| 4837 | シダックス | 5,450円 | 2023年MBOにより上場廃止 |
| 2165 | メガロス | 15,980円 | 2019年野村不動産HD(3231)のTOBで上場廃止 |
| 2362 | 夢真HD | 7,350円 | 2021年ビーネックスGと経営統合→上場廃止 |
| 4327 | 日本SHL | 12,710円 | 2023年MBOにより上場廃止 |
| 4793 | BSC | 8,660円 | 2018年MBOにより上場廃止 |
| 4555 | 沢井製薬 | 6,940円 | 2021年サワイグループHD(4887)に移行 |
| 9437 | NTTドコモ | 5,304円 | 2020年NTT完全子会社化で上場廃止 |
| 7739 | キヤノン電子 | 5,721円 | 分割データ取得エラー(要確認) |
10年持ってると、会社そのものが消えることもある。これも長期投資のリアル。
ただ、これら10銘柄の当時の評価額合計は約80,531円。ポートフォリオ全体の約2.7%に過ぎない。MBOや完全子会社化はプレミアム付きで買い取りが行われるケースが多いので、実際には損失にならなかった可能性が高い。
トータル結果
ここが一番見たいところでしょう。
まず評価額ベース(2014年末時点の時価→2026年6月時点の時価):
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 2014年12月31日 現物評価額合計(105銘柄) | 2,977,651円 |
| 2026年6月19日 評価額(95銘柄) | 6,116,163円 |
| 含み損益 | +3,219,043円 |
| リターン | +111.1% |
でもこれ、2014年末の時点ですでに+341,474円の含み益が乗ってる。本当に自分が出した金額で比較しないとフェアじゃない。
ということで取得額ベース(実際に払った金額→2026年6月時点の時価):
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 取得額合計(実際に払った金額) | 2,636,177円 |
| 2026年6月19日 評価額(95銘柄) | 6,116,163円 |
| 損益 | +3,479,986円 |
| リターン | +132.0% |
| 年平均リターン(CAGR) | +7.6% |
| プラス銘柄 | 80銘柄 |
| マイナス銘柄 | 15銘柄 |
264万円 → 611万円。+348万円。約2.3倍。
配当を含んでいないので、11年分の配当を加えたらさらに上乗せされる。
年平均リターン(CAGR)は7.6%。S&P500の長期平均が年7〜10%と言われてるので、S株で適当に100銘柄買ってガチホするだけで、それに近いパフォーマンスが出てたことになる。
インデックスみたいなことを個別株でやってたわけだ。しかも意図せず。
で、なんで持ってなかったのか
答えはシンプル。信用取引で全部溶かしたからw
当時の自分は、現物で300万弱を持ちながら、信用で540万の建玉を抱えていた。現物の倍近い信用残高。レバレッジをかけすぎた。
相場が崩れたとき、追証(追加証拠金)を求められた。払えなかった。信用ポジションが強制決済され、損失が確定した。
そこから借金が膨らみ、最終的に自己破産に至った。
もし信用取引をやってなかったら。現物だけで持ち続けていたら。611万円になっていた。
……10年前の自分に言いたいことは山ほどあるけど、1つだけ言うなら:
「信用取引やめろ。現物だけ持っとけw」
今の投資スタンス
2026年5月にS株投資を再開した。今のルールはこう。
- 現物のみ。信用取引は絶対にやらない
- 損切りなし。ガチホが正解だと10年前のデータが証明してくれた
- 月1万円のDCA(ドルコスト平均法)。一発逆転は狙わない
- セクター分散。1銘柄に集中しない
10年前と同じ銘柄もいくつか買い直してる。
今度こそ、手放さない。
データ取得方法
今回のデータ取得にはPythonのyfinanceライブラリを使用した。
- 2014年12月末のSBI証券スクリーンショット(3ページ分)から、全105銘柄の証券コード・保有数量・評価額をTSVとして抽出
- yfinanceのticker.splitsで各銘柄の株式分割履歴(2014/12/31〜2026/6/19)を取得
- 分割比率の累積倍率を算出し、「当時の株数 × 累積倍率」で2026年6月時点の保有株数を計算
- 「分割後株数 × 2026年6月19日終値」で評価額を算出
- 2014年末の評価額合計2,977,651円と含み損益+341,474円から、取得額合計2,636,177円を逆算
上場廃止10銘柄を除く95銘柄で計算。上場廃止銘柄は評価額合計の2.7%(約8万円)で、MBO・TOBはプレミアム付き買取のケースが多いため、全体への影響は軽微。
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免責事項
本記事は筆者の過去の保有実績に基づくシミュレーションであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。株価データはyfinance(Yahoo Finance)から取得した終値および分割履歴データに基づいており、実際の取引価格とは異なる場合があります。上場廃止銘柄(10銘柄)はデータ取得不可のため計算から除外しています。株式投資にはリスクが伴います。投資判断は自己責任でお願いします。
